当院に来られた患者さんから、なぜ当院を選んで来られたか、ということを、必ずお聞きするようにしておりま ...
歯周組織再生療法を受けても良いクリニックの見極め方③ -診断の正確性-
『歯周組織再生療法を受けても良いクリニックの見極め方③』
前回では、適切な口腔内検査の必要性とその上での正確な診断の重要性についてお伝えしました。
もしまだ読まれてない方は、『歯周組織再生療法を受けても良いクリニックの見極め方②』からご覧になってください。
最終回は、”歯周組織再生療法を行う前に知っておきたいこと”
『歯周組織再生療法を受けても良いクリニックの見極め方③』をお伝えしていきますが、今回は、前回の内容をもう少し深掘りして、お伝えしたいと思います。
前回も少し触れた診断についての説明が大切というお話しですが、今回さらに重要な点としてお伝えしたいのは、なぜその歯周炎が起きてしまったのか、原因についての説明があるかどうかです。
原因が特定されていなければ、その後の治療も適切に行えない可能性が高くなります。
原因が明らかになれば、それぞれの原因に対して具体的な治療法が提案されます。
そして、その治療法の説明を受けたうえで、どの順番で治療を進めていくのかを示してくれるのが、
最終的な治療計画です。
このように、
検査 → 診断 → 原因の特定 → 治療法の説明 → 治療計画
という流れに忠実に基づいた診療が行われているかどうかが、安心して歯周組織再生治療を任せられるクリニックを
見極める大切なポイントになります。
顎の骨や歯ぐきの再生治療では、特別な材料や薬を使用したり、外科手術を行うことが多くあります。
これらの材料を使用することは再生療法にとって大切な要素ですが、適切な方法や正しい使い方をしなければ、
逆にトラブルを招く可能性があります。
近年は、健康保険でも使用できるようになったリグロス(再生誘導薬)を使った治療も増えてきました。
正しく使えば非常に有効な薬ですが、使い方が不適切であったために、トラブルが少しずつ報告されるようになっています。(参考文献1)
(参考文献1より抜粋)

当院にも、全国各地からそのようなケースでのご相談をいただくことがあります。
内容の詳細はプライバシーの関係でお伝えできませんが、多くの場合で共通しているのは、
• 診断が不十分であったこと
• 材料の使い方が適切でなかったこと
• 事前の説明が不足していたこと
といった点です。
専門医であれば予測できるようなリスクや注意点についても説明がなされないまま、不適切に治療が行われてしまっている例が見受けられます。特にグレーゾーン、すなわち再生療法の適応か不適応かの境界にある症例では、リグロスを本来の使用法でない方法で使用しなければ再生治療を行えない症例である場合があります。(参考文献1)
治療後にリグロスによる硬結ができた症例(本来の使用方法とは違う使用方法で使用したことが原因と考えられる)

こうした近年増えているトラブルを避けるためにも、正確な診断・適切な治療方法の選択・十分な説明(インフォームドコンセント)が非常に重要です。患者さん自身も、これらをきちんと行ってくれるクリニックかどうかを見極めることが大切だといえるでしょう。
当院では、しっかりと時間をかけて検査・説明を行い、ご納得いただいたうえで治療を進めていますので、
参考までに当院の初診時からの流れについて改めてご説明ておきます。
1. 初診・検査
院長がこれまでの治療経緯や現在のお悩みを直接お伺いし、X線検査・口腔内検査などを行います。
2. 検査結果のご説明・治療計画のご提案(2回目:約2時間)
詳しい検査結果をご説明し、診断名・原因・治療の選択肢・費用について丁寧にご案内します。
ご希望と照らし合わせながら、一緒に治療方針を決定します。
3. 治療開始(3回目以降)
ご理解・ご納得いただいたうえで、原因に応じた治療を順番に進めていきます。
4. 再評価
治療後に再度検査を行い、効果やお口の状態を確認します。
5. 必要に応じた再生療法・外科処置
再生療法が適応できる場合には、外科処置や材料を用いた治療を行います。
6. メインテナンス(定期管理)
治療が終わった後も、健康な状態を維持するために定期的なチェックとクリーニングを行います。
このように適切な順序で、しっかりと病状の診断を行い、診断内容を的確にご説明し、適切な処置法や材料を選択することで、お口の中の将来の状態は良い方向に変化していきます。
もし、歯周組織再生療法をどこで受ければ良いのか迷われている方がおられましたら、是非、『歯周組織再生療法を受けても良いクリニックの見極め方を①〜③-診断の正確性-』をクリニック選びの参考にしていただけましたら幸いです。
参考文献1

歯周病・インプラント専門医
SPIDO院長
大阪大学 非常勤講師
日米2カ国の歯科医師免許保持
歯周病に関して、治療・研究・教育という 3本柱を中心に活動している、歯周病専門医です。治療は、自身の歯周病・インプラント専門クリニックSPIDOにて、研究・教育は、大阪大学歯学部歯周病科や、その他の学会・講演会・歯科雑誌などで、活動しております。
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