院長のインタビュー記事が公開されました 院長がインタビューを受けた記事が公開されました。コロナウィル ...
遺伝子検査で歯周病は防げる?最新論文が示す「遺伝子検査」の真実
「最近、自分の病気のリスクを調べる遺伝子検査キットをよく見かけるけど、歯周病のリスクも遺伝子検査でわかるの?」
このような疑問を持つ方が増えています。歯周病は生活習慣だけでなく、遺伝的な要因も関わるため、自分の体質を知りたいと考えるのは当然です。
しかし、巷で販売されている簡易的な検査が、実際に歯科医師が診断や治療方針を決める上で役立つのかどうか、その科学的根拠(エビデンス)が重要になります。
権威ある専門誌の結論:「臨床的価値のあるテストは未発見」
2025年に、歯周病の分野で最も権威ある専門誌の一つである『Journal of Clinical Periodontology』に、遺伝子検査に関する非常に重要なシステマティックレビュー(総合的な論文評価)が掲載されました。
この論文は、世界中から集められた600本以上の関連論文を厳密に分析し、「遺伝子検査が歯周病の診断、予防、または予後予測に使えるか」を検証したものです。
その結論は非常に明確です。
「歯周病の診断、予防、病気の治癒予測において、臨床的価値のある遺伝子診断テストは見つからなかった」
というものでした。過去の研究データに基づいても、遺伝子検査の「診断の精度(病気を見つける能力)」は低いか、せいぜい中程度にとどまっており、歯科医師が治療の判断を下すには不十分であると結論付けられたのです。
簡易検査キットはあくまで「参考程度」に
この結果が意味するのは、現時点では高額な費用をかけて遺伝子検査を受けたとしても、その結果が、医師が下す正確な診断や治療方針を覆す決定的な情報源にはならないということです。
巷で販売されている簡易キットは、あくまで「歯周病になりやすい体質かどうか」の参考情報として捉えていただき、「検査結果が大丈夫だったから治療しなくて良い」という判断には決してつながらないことをご理解ください。
当院の姿勢:診断と予後予測に不可欠な「臨床検査」の徹底
遺伝子の情報は、将来的な「かかりやすさ(感受性)」を知るヒントにはなります。しかし、実際に今、患者様のお口の中で病気が進行しているかどうか、また、治療後に治っていくかどうかは、歯科医師による正確な臨床検査でしか判断できません。
当院では、この最新の知見に基づき、不確実な遺伝子検査に頼るのではなく、歯周ポケット測定(PD)やレントゲン撮影、歯肉の出血の確認といった基本的な臨床検査を、高い精度で徹底的に行うことを最優先しています。
日本で一般的に実施されている歯周病の検査と、当院での検査の違いについては、こちらのコラムをご覧ください。
科学の進歩は期待しつつ、まずは「今そこにある病気」を見逃さない基本の検査を大切に、一緒に健康を守っていきましょう。
(※参考文献:[H. Dommisch, et al., J Clin Periodontol, 2025])


歯周病・インプラント専門医
SPIDO院長
大阪大学 非常勤講師
日米2カ国の歯科医師免許保持
歯周病に関して、治療・研究・教育という 3本柱を中心に活動している、歯周病専門医です。治療は、自身の歯周病・インプラント専門クリニックSPIDOにて、研究・教育は、大阪大学歯学部歯周病科や、その他の学会・講演会・歯科雑誌などで、活動しております。
Softbankとの遠隔医療事業に、院長がアドバイザーとして参画予定です 先日、通信大手のソフトバン ...
当院の院長・辻翔太が主催する、歯科医師向けのセミナー『THE STANDARD』が開催されました。 ...
確かな技術で
その笑顔の輝きを
もっと。
日本初の欧米と同基準の
歯周病および
インプラントの
専門治療をお届けします